ゆずあん日記

3姉弟の育児日記です。次女はダンディーウォーカー症候群と難治性てんかん。大変な毎日だけれど、小さな幸せを見つけながら、笑顔で過ごしていけたらと思っています。

あんさんが生まれる少し前のこと

台風が来ていますねあんさんはあいかわらず、鼻水に苦しめられていますが、ほんの少し発作は減ったように思います。ただ、薬の副作用か、今まで以上に目を開けてくれなくなり、熟睡しているわけでもないのですが、1日のほとんどを目をつぶって過ごしています。ミルクを飲むときでさえけれど、発作が頻発するよりはずっといいです

 ミルクはやはり飲みが悪くなっています。ただ、私としても後悔を残したくないので、M先生に相談して、来週、同じ病院の耳鼻咽喉科を予約していただきました。あんさんが飲めなくなっているのは、きっと脳の機能的な問題です。だから、このまま経管栄養になるのは仕方がないと思いながら、自分のなかに、もし飲めない原因が他にあったら?それが治療できるものだったら?という思いが消えなくて…。

 だから、自分の気持ちに踏ん切りをつけるためにも、一度診察をしていただいて、「鼻やのどなどの器官には問題ないですよ。」という言葉を聞いて、すっきりとしたうえで、あんさんに合わせた哺乳を考えていきたいと思います

 さて、随分と間があいてしまいましたが、自分の記録として残すためにも、これまでのことを書きたいと思います。

 詳しい検査が終わり、延命治療についても話を終えて、出産まで残り1ヶ月の間は、あんさんが生まれてからはなかなか作れないであろう、ゆっさんとの時間を大切にしました。あんさんに異常があることがわかってから、進まなかった出産準備もこのあいだにすませました。もしかすると、必要ないかもしれないという思いが頭によぎりましたが、そんなことを考えていたら、何も進まないし、買い物自体が私自身の気分転換にもなっていたので。

 その間にも、1週間に1、2回の定期健診がありました。毎回NSTの検査がありましたが、あんさんはいつも寝ていて、結局1時間近く毎回モニターをつけることになりましたあんさんの異常がわかった頃は、あんさんは本当に元気に動いていましたが、この頃は胎動も減り、眠っている時間が多かったです。脳の成長が身体の成長に伴っていなかったので、身体を動かしにくくなっているのかなと考えたりもしました。

 相変わらず、複雑な思いを抱えていた私ですが、お腹のなかで亡くなる可能性が高いと言われたあんさんが、こうやって臨月までお腹のなかで育っていることは、この子はきっと強いんだろうなぁと思い始めていました。

 検診にいくたびに、担当看護師のAさんが私の体調を気遣ってくれました。ただ、大きな病院で、全員の看護師さんが私の状態を知っているわけでもなく、検診に行くたびに、その病院では提出することになっている、バースプランはまだですか?と聞かれることが少し苦痛でした

 陣痛中、そして出産直後にしたいことを書くことになっているのですが、何度も提出を求められるのも嫌だったので、考えた挙句、「可能な状態なら、生まれた直後に主人と一緒に抱っこさせていただきたいです。」と一言だけ書きました。あんさんが生まれた直後に亡くなったとしても、私の腕の中で息を引き取ってほしいという思いがありました。そういった意味も込めていたのですが、追求されるのも辛くて、さらっと書いたつもりでした。

 ただ、N先生には伝わっていたようで、健診に行くたびに、「元気な泣き声をあげて、抱っこできますように」と言ってくれました。

 分娩は自然分娩の予定でしたが、あんさんの状態から長く産道にいることは体が持たないであろうといわれていて、そのときはすぐに誘発分娩や帝王切開にするため、たくさんの書類にはんこを押しました。あんさんの首にへその緒がまきついていたことも、N先生は気になっていたようです。

 ちなみにゆっさんは、首にへその緒がぐるぐると何巻きもしていたそうです。そのため、すごく分娩時間に時間がかかりましたが、一度も心拍が落ちなかった、逞しいお子さんです

 お腹のなかのほうが居心地がよかったのか、あんさんは予定日を過ぎても一向に生まれる気配を見せず、約10日を過ぎた頃、モニターで元気がなくなっているということがわかり、促進剤を使って、出産することが決まったのでした

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小児科の先生との話し合い

 前回からの続きです

 それからしばらくして、小児科のK先生、N先生と話し合う日となりました。

 K先生は、NICUの担当の先生でもあり、そのなかで1番のベテランの先生でした。少しとっつきにくそうな感じの方でしたが、私たちの話をじっくりと聞いてくれました。

 まず、延命治療について、私たちの意見を伝えました。K先生は、「ご両親の意見を聞きながら、できる限りのことをしていきたいと思います。」とおっしゃってくれました。

 そして、あんさんの予後についての話がありました。

 「障害が軽度だったり、中度だったりすることはまずありません。現実的に考えて、自分で歩いたり、ご飯を食べたりと言うことはできないと思います。」

 ということでした。はっきりと言葉には出ませんでしたが、寝たきりの状態になるでしょうということを言われました。

 「今の時点では、赤ちゃんは自分で呼吸ができそうな気もします。また、赤ちゃんの脳は成長すると言われています。だからといって、劇的によくなることはないでしょう。また、脳が成長するのはだいたい1歳半までだと言われています。」

 ということもおっしゃっていました。

 呼吸はできるかもしれないけれど、あとは難しいだろう…。わかってはいたはずなのに、何だか耳に入ってきませんでした。そんななか、なぜか私はとても冷静に受け答えしていました。

 「重度の障害が残ることは覚悟しています。私たちができる範囲で、脳にたくさん刺激を与え、リハビリなどの力を借りていきながら、できることをしていってあげたいと考えています。」

 現実を直視できていないからこそ、冷静さをよそおえていたのだと思います。あんさんにしてあげたいと思っていたことを、淡々と話している私がいました。本当はまだ、覚悟なんてできていなかったのに、そんなにえらそうに言えるほど、前向きになんてなれていなかったのに…。

 また、暗い話になってしまいましたが

 延命治療については、正しい答えなんて私にはわかりません。それでもあんさんが生まれてきて、少し考えが変わってきたところがあります。それは、私の独り言として、また聞いてやってください。

 ちなみにあんさんの担当医はK先生ではなくなりました。というのも、あんさんが生まれる直前に、とても危険な状態の赤ちゃんが搬送されてきたそうで、K先生はそのお子さんの治療にあたられていて、あんさんのところには来られませんでした。今のあんさんの担当医は、そのときにあんさんの治療にあたってくださったM先生です。(M先生もとってもいい先生です

 K先生は、あんさんがNICUに入院中、外来の時間のあいまに、同じくNICUに入院していた、そのお子さんのそばにつねにいらっしゃいました。

 その姿を見て、N先生の「小児科の先生は、とにかく命を助けたいと思う。」という言葉を思い出していた私です。
 
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延命治療についての話

 今日も暑いですね
 あんさんは、てんかんの発作が頻発するので、調子が悪そうです…。発作で誘発されるのか、ミルクを吐くことも多く、見ているのが辛いです。早く合う薬が見つかってほしい

 今回は一言でいうと、延命治療をどこまでするかという話し合いをしたときのことです。けれど、これらは本当にデリケートなことで、いろいろな考えがあると思います。だから、あくまで私たちが経験したこととして、読んでいただければと思います。
 
 N先生は、「自分で呼吸ができない場合、挿管をすることになると思うのですが、一度挿管すると、おそらくずっと抜けなくなる可能性が高いです。それが赤ちゃんにとって、もしかするといいことではないかもしれない。」ということをおっしゃいました。

 実は、私たち夫婦は、この話し合いまでに、あんさんの延命治療について話をしたことがありました。そして、自分の意思を表示することができず、自分で栄養もとれず、何より機械がないと呼吸ができない状態で生きているのは、あんさんにとってしんどいだけなのでは?
 だから、もしそういった状態になったときには、治療はせずに、自然に任せようという結論となりました。きっとあんさんが、自分で選ぶはずだから、あんさんに任せようと。

 しかし、その線引きをどこにするのかは、私たちにはとても判断できません。そこのところは、倫理的な問題もあるだろうし、先生達にお任せします。ということを伝えました。

 それを聞いたN先生は、「そのことも含めて、小児科の先生とお話しする機会を作りましょう。」「ご両親の意思を伝えとかないと、小児科の先生達は、とにかく命を救いたいと考えて、治療にあたると思う。」とおっしゃいました。

 とにかく命を救いたい…。その言葉がすごく印象に残りました。そう思えない私は、やっぱり母親失格なのかなとも思いました。でもまたまた黒い感情を白状すると、機械がないと、呼吸さえできないわが子を、これから先、ずっと介護していく覚悟なんかできなかった。あんさんのことを考えてと言いながら、延命治療をお願いしなかったのは、自分のためだったところもあったんだと思います

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出生前検査

 I病院に転院してから、あんさんの脳の異常の原因を調べるために、いくつかの検査を受けることになりました

 N先生いわく「こういった場合は、原因がわからないことが多いけれど、調べることで、今後の治療方針がたてやすくなるだろうし、お母さんの心構えもしやすくなると思うよ。」ということで、可能な検査は全部受けてみようということになりました。

 まず最初は血液検査。母体がサイトメガロと言うウィルスに感染していると、胎児に発育不全や脳の異常が見られることがあるそうです。しかし、結果はマイナス。

 次に羊水検査。これは費用が高かったので迷ったのですが、あんさんの場合、脳の状態が深刻なことから、生まれてすぐにNICUで治療を受けることになるだろうと。そのときに、染色体異常があるのかないのかわかっていると、小児科の先生が的確に治療を進めていきやすいかもしれないね。というN先生の言葉に納得して、受けることにしました。

 染色体異常のなかには、あんさんのように他の部分に比べて、頭囲のみがとても小さくなる症状を示すものがあるそうです。確かにあんさんは体重や胴回りは平均値の最低ラインぎりぎりに入っているか、いないかぐらいでしたが、頭囲は完全にラインよりもずっと下のほうにありました。胎児の頭囲を示すBPDはだいたい-4SD前後だったな~
 
 I病院では、1泊して検査をするのが通常だそうですが、ゆっさんが心配だった私は、N先生に「今日中に帰ります!」と宣言し、何とか日帰りにしてもらいました

 検査自体はほとんど痛みを感じませんでした。終わった後N先生が、「ダウン症などのトリソミーなら、3日ほどでわかる検査方法もあるのですが、トリソミーは全く疑っていないので、その方法はとりません。」と話していました。エコーでそんなことまで確実にわかるんだ本当にエコーのスペシャリストなんだなぁと感じたのを覚えています。結果は2週間後に異常なしとわかりました。そういえば、何番目の染色体異常を疑っていたのか、聞かないままだった

 そして最後はMRIです。これは臨月の身体にはきつかった~ずっと上をむいていなきゃならないし、息を止める時間がすごく長いんです。窒息しそうになりました

 このMRIの結果、あんさんがダンディーウォーカー症候群ではないだろうかということになりました。エコーでの診断結果から予想されたとおり、脳の状態がとても深刻だったことから、延命治療についての話まですることになったのです。この話は次回に書きたいと思います。また、暗い内容に…

 それと、今回書いたことは、あくまで私自身の場合です。それでも少しでも参考になればと、詳しく書いてみました

 また、話はそれるのですが、私が受けたこれらの検査の全てが、保険がきかず、実費だったんです全部で17万くらいかかりました…。羊水検査は特別なものだろうし、まだ実費なのは納得できるとして、MRIは私がしんどい思いをして撮ったんだから、私の保険が適応になってもいいのに

 赤ちゃんに異常が分かって、ただでさえ精神的に負担なのに、そのうえ経済的な負担までかかるなんて…。いろいろと倫理上にも問題があるのかもしれないけれど、赤ちゃんにとって必要な検査なのだから、もう少し何らかの制度があってもいいのに…とぶつぶつ言い続けたのは私です

 仕事を休職していて、お財布が厳しかったのに、そのうえこの負担額…。悲しすぎると感じた一件でした

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N先生との出会い

 今日はゆっさんとあんさんを旦那さんにお願いして、友達と久々にランチをしてきました高校のときからの親友で、あんさんの話もさらっと受け止めてくれるのが心地よいのです

 今回は今でもあんさんが通院しているI病院に初めて行ったときのことを書きたいと思います。

 I病院は県下で唯一の母子周産期センターがある、とても大きな病院です。私の住んでいる地域はとても小さな地方都市で、NICUがあるのもI病院だけ。しばらくはここに通うことになるだろうなと大きな病院を見あげながら感じました。

 また、辛い宣告を受けるんだろうと思いながら、旦那さんと診察を待っていると、若くて、とっても優しそうなN先生が登場しました
 
 エコーをとる前に問診をし、そのときにN先生は「まずは、赤ちゃんがしんどい思いをしていないか、見てみましょう。」と言いました。これまでとは違う先生の言葉に、私は少し戸惑いました。赤ちゃんの目線で話してくれる先生って初めてだなぁと。

 N先生は、胎児エコーのスペシャリストだそうです。その日は1時間ほどかけて、エコーでゆっくりとあんさんの状態を見ていました。

 エコーが終わった後、N先生は、とてもわかりやすく、あんさんの状態を話してくれました。

 結果は、脳室がかなり拡大していること、小脳が小さいこと、赤ちゃん自身が小さいこと。

 大学病院で聞いたこととほぼ同じでしたが、心臓など他の臓器には異常がなく、羊水も十分あることから、「赤ちゃん、しんどい思いはしていないと思います。きっと何も考えず、お腹の中でリラックスしてるんじゃないかな。」と話してくれました。

 そのN先生の話に、少し気持ちが和んだ私ですが、厳しい診断結果にはかわりがありません。私にとっては最終宣告をつきつけられたのと同じでした。冷静に話を聞いていたつもりですが、N先生は何かを感じたのでしょうね。私をまっすぐに見て、優しい笑顔でこう言いました。

 「お父さんとお母さんの大事な大事な赤ちゃんだもの。きっとすごくかわいいよ。」

 その瞬間、私は涙があふれてきました。何が1番辛いって、わが子を本当に愛せるのだろうかと感じていたことが1番辛かったんです。

 同じような境遇の方のブログを見て、その方々も、私と同じように苦しみ、葛藤し、それでもわが子が大切で、かわいくて、障害があってもそばにいてくれるだけでいいと思うようになっている。

 けれど、私にはわが子を心から愛する自信がなくて…。お腹の中で頑張っているわが子に対して亡くなってほしいと思ったり、重い脳障害でどんな外見をして生まれてくるのかわからないわが子を、かわいいと思えるのかと感じたり…。そんな私が、そのブログのようなお母さんになれるとは思えなかった

 そうやって思うことができたら、きっと辛いことや、周りの視線にも負けずに、乗り越えていけるだろうに、幸せを感じることができるだろうに。どうして私はそう思えないのだろうと、情けなくて、苦しくて

 だからこそ、N先生の言葉は、「大丈夫!あなたもきっと、わが子を心から愛しく思える日が来るよ。」と言ってくれている気がしました。

 N先生に背中を押してもらって、隣には背中をさすってくれる旦那さんがいて、ほんの少し、前向きになれた瞬間でしたとは言っても、私の気持ちはこの後も、ジェットコースターのように、激しく浮き沈みをするんですけど…。(どこまでネガティブなのか

 この日から、あんさんを出産し、私が退院する日まで、N先生にはとてもとてもお世話になることになったのでした

 次回は、あんさんが生まれるまでの経過や、あんさんの病気について詳しく書いていけたらいいなと思います。
 
 
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